お金

「とりあえず貯金」の罠

「お金に余裕が出たら、貯金をしなさい」
あなたは小さいとき、周りの大人からこう言われませんでしたか?

「郵便局に貯金しとくわ」
小さいころお正月に親戚からお年玉をもらった時に、母親がこう言っていたことをよく覚えています。
幼いころの記憶から、大人になってからも、貯金さえしとけば安心だよね、と思っている方が多いのではないでしょうか?
今回はそんなあなたに読んでいただきたい内容です。貯金に対するあなたの価値観が少し変わるかもしれません。

目次

  1. 貯金好きな日本人
  2. 貯金は本当に安心なのか?

貯金好きな日本人

「日本人は貯蓄好き」とよく言われます。
Job総研による『2022年 貯金実態調査』では、
調査対象者の貯金額の平均値は【1,087万】、中央値は【500万】という結果が出ています。
90%以上の人が毎月いくらかを貯金しているようです。
新型コロナウイルスの影響で将来への不安が増しているのか、ほとんどの人がお金を貯めている状況です。

PRTIMES
Job総研による『2022年 貯金実態調査』を実施
平均貯金額1,000万円超も年代別で大差 老後に備える貯金事情(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000096.000013597.html)


日本人はなぜこれほど貯蓄をするのか。それには歴史的な背景があるようです。
第二次世界大戦の最中、戦争費用を捻出するために国民に「貯蓄」を奨励。
また戦後の時期においても、物価高騰によってインフレーションが発生したため、抑制策として政府は貯蓄を再び奨励しました。

『写真週報』にみる昭和の世相(https://www.jacar.go.jp/shuhou/topics/topics01_04.html

わたしたちのおじいちゃん、おばあちゃんの世代から
「お金を貯めることは良いことである」と意識が脈々と受け継がれているわけです。

貯金は本当に良いことなのか?

その昔、郵便貯金にお金を置いておけば年利3%で増えた時代もあったようです。
元本割れのリスクなく、お金が増えていくわけですから、貯金は非常に効率のよい資産運用だったと言えます。
株式などリスクのある投資をするよりも、ひたすら銀行口座にお金を置いておくことで、お金を増やす。
これが「貯金しなさい」と言われた理由でしょう。

しかし、時代は変化しています。

令和の現代では、銀行口座にお金を置いていても、お金は全くと言って良いほど増えないのです。
みなさんは銀行の普通口座の利率を見たことはあるでしょうか?

例えば、いま、ゆうちょ銀行の通常貯金口座の利率は【0.001%】です。
100万円を1年間運用しても、【10円】しか利息がつきません。
これではATMの時間外手数料さえ支払えませんね。

また、貯蓄をするだけでは物価が上昇した時に今あるお金の価値は下がっていくことになります。
今のお金の価値が100万円だとしても、物価が5%上がれば、将来使える金額が5%分減ります。

これからは、貯金は資産運用の手段としては魅力が薄くなってしまっています。なにせほとんど「増やせない」のですから。
貯金以外の資産運用(株式投資、投資信託など)をしていかないと、これからは厳しいのではないでしょうか。

貯蓄信仰から脱却しましょう。少しずつで良いから、投資へお金を回していきましょう! 


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